活動紹介

協会事業



2024年2月14日(水)14:00-15:30
市役所内にて、協会主催企業向け「外国人材活用セミナーが開催されました。33社の参加がありました。2027年ごろ外国人雇用の制度が変わるそうです。西尾市の住民の6%が外国人であるので、Man to Man株式会社にご協力のもと、外国人雇用の新しい制度について概要を教えていただく機会を持ちました。これまでの技能実習が廃止され、育成就労という名称に変わるそうです。

-育成就労の3年間のうちに特定技能1号レベルへの育成を目指す
-技能実習は「作業」重視であったけれど、それが新制度では、「分野」重視になる

例えば、これまでは「食品製造」の「惣菜製造業」に従事していた技能実習生のうち、スーパーの惣菜部門で従事していた人たちは育成就労と認められなくなる、すなわち雇用できなくなるということだそうです。自動車運送、鉄道、林業、木材産業、印刷、繊維なども同じような危惧がありますが、特定技能分野と合わせて、今後も追加情報が出てくる可能性もあるようです。その他、費用に関すること、転職制限などについての情報もいただきました。

また、外国人社員の定着を高めるためには、“宗教や文化を合わせる必要はないけれど、理解が必要”だということも教えていただきました。具体例を挙げると、宗教上のお祈りの習慣がある外国人のためにお祈りの時間になれば移動し、お祈りができる空間の確保だそうです。これだけで定着率が高まったという事例があるそうです。さらに、「日本語を学ぶ意欲があまり見られない外国人に対してどうしたらいいか」という質問に対しては、日本語能力検定に合格すれば給与が上がるなど明確なインセンティブが有効的だそうです。

講師の小暮雄平氏は、お母様がマレー系マレー人、お父様が日本人、ご自身は日本国籍の方でした。小学校のころまでは年に一回、一か月ほどマレーシアで過ごされていたそうです。ご祖父母を辿ると中国やインドネシアにもルーツがあるそうです。マレーシアは、多文化多言語が当たり前の社会です。本セミナーでは新制度の概要を学びましたが、「一人一人を人間としてリスペクトすることが大事」というメッセージがしっかりと伝わってきました。西尾市国際交流協会は、引き続き、“多文化多言語をリスペクトできる西尾”を目指していきたいと思います。


~セミナーを終えて~
アンケートにご回答いただいた20社のうち15社が「満足した」もしくは「まあまあ満足した」でした。残り5社の回答は、「普通」でした。「あまり満足できなかった」「不満」という回答はありませんでした。「今後も新制度も含め、情報がほしい」、「外国人採用企業との情報交換の機会もほしい」、「ぜひ次回もワークショップを盛り込んでほしい」、「外国人と日本人の職場でのコミュニケーションの注意点を扱ったセミナーを望む」と言った声や「外国人材の募集や定着セミナー、地域防災の協働を望む」という回答もありました。